コラム

3.国は相続土地国庫帰属制度を積極的に利用することを促している!!(私見)(2023年12月)

以下、理由を述べる。

  1. 本制度では、申請土地の測量を必ずしも必要としない
    本来、土地を他人に譲渡する場合、譲渡人は測量をして、境界を確定する必要がある。
    しかし、本制度では、隣地所有者が承諾または、具体的に根拠を示して反論しない限りは、申請土地の境界が認められるため、必ずしも高額な測量を必要としない。
  2. 登記の手続きが不要
    本来、土地を譲渡する場合、譲渡する土地が現所有者に相続登記されていない場合や住所移転してその旨を登記していない場合は、現状に合わせた登記をしない限り、譲受人に所有権移転登記はできない。よって、譲渡人は、現状に合わせた登記をする必要がある。
    しかし、本制度では、申請人は現状に合わせた登記をする必要がなく、申請人から国への所有権移転登記も嘱託でなされて、申請人は登記費用を必要としない。
  3. 農地を移転する際の手続きが不要
    通常農地を移転する際には、農地法3条許可又は農地法5条許可が必要になる。
    しかし、本制度では農地を国庫に帰属する際には、この農地法の許可を必要としない。
  4. 土地取得原因たる相続等は本制度施行以前でもよい
    申請土地の取得原因は、本制度施行以降でなくとも、元号が昭和や平成などの相続でもよい。よって、現所有者が本申請の要件に合致していれば、取得は昭和でも平成でもよいことになる。
    以上のように通常の譲渡とは異なり、国庫に帰属しやすい制度設計から国は本制度の利用を積極的に促していると考えられる。